パレットを自動積み込み!トラックローダーの魅力とメリット
トラックへのパレット積み込み作業を効率化する設備、それがトラックローダーです。トラックローダーの種類と特徴、トラックローダーを使うことで得られるメリットをご紹介します。
トラックローダーとは
トラックローダーは、物流の現場で使われるマテハン機器の1つです。
従来、パレット積み荷物をトラックへ積み込む際は、フォークリフトによって1つのパレットごとにピストン輸送を繰り返しながら行っていました。このような時間のかかる積み込み作業に対し、大幅に効率化・省力化・省人化を実現するのがトラックローダーです。フォークリフトによるピストン輸送に変わり、トラックローダーでは一度に複数のパレットを積み込むことができます。
基礎工事の必要な常設のものだけでなく必要に応じて移設可能なものもあり、ラインに直結することで出荷効率を大幅に向上させることも可能です。トラックローダーにはさまざまな種類・仕様があり、トラックの形状や設置されてある機器、荷物の重量や出荷量によって選択する必要があります。
トラックローダーの種類
トラックローダーを形状・構造で分けると、主に次の4種類があります。
- 地上走行フォーク式
横並びに置かれた複数のパレットを、一度に持ち上げトラックの横側から一気に積み込むタイプです。さながらレールの上を前後する超大型のフォークリフトといった形状です。
- 天井走行クレーン式
トラックが架台となる枠の中に入り、架台に設置されたフォーク付きクレーンによって複数のパレットを同時に積むタイプです。
- 伸縮コンベヤ式
トラック後方からパレットを積んだローラーコンベヤを伸ばし、ローラーを前に回転させながらコンベヤを縮ませることでトラックの荷台にパレットを滑り落としていく構造です。
- プッシャ式
トラックの荷台に向け、パレットを押し込みます。トラックの荷台にはトラックローダーとは別に搬送機器が必要になります。他のタイプと違い、トラックの荷台上までは侵入しません。
これらのトラックローダーを使うには、トラック側にも適した荷台構造が必要となります。
- 平ボディ
全てのタイプのトラックローダーで使用可能です。ただしアオリのあるタイプは、積み込み場所に侵入する前に積み込み方向のアオリを開いておく必要があります。
- バンボディ
後方を開閉できるバンボディは、伸縮コンベヤ式とプッシャ式で使用可能です。ただし、荷台の中にローラーコンベヤを設置するか、ローラー車またはジョルダー車である必要があります。それらがない状態で積み込んでしまうと、荷降ろしの際に引き出すための装置が必要です。荷台やパレットを痛める可能性もあり、フォークリフトで牽引する場合はフォークリフトにも大きな負荷がかかります。
- ウィングボディ
側面が大きく開くウィングボディは、地上走行フォーク式トラックローダーでの積み込みに最も適していて、リアドアを開けた場合には伸縮コンベヤ式とプッシャ式での使用も可能です。プッシャ式により後方から積み込み、荷降ろしの際は側面からフォークリフトで、といった使い方もできます。ウィング部分が上がりながら開くため、天井走行クレーン式では架台へ接触する危険があり使用できません。
- ローラー車
あらかじめ荷台にローラーコンベヤが設置されている車両です。パレットに積まれた重い荷物も、人力で動かすことができるようになっています。プッシャ式のトラックローダーでバンボディに荷物を積み込む場合もスムーズに押し入れることができ、荷降ろしの際も無理せず荷物を引き出すことができます。
- ジョルダー車
ジョロダーと呼ばれることもあります。荷台に溝状のレールが設置されていて、この中にジョルダーと呼ばれるローラー付きジャッキがあります。レバーによってジャッキが昇降し荷台からパレットを少しだけ浮かせ、レールに沿って移動することができます。ローラー車と同様にプッシャ式トラックローダーで荷物を積み込んだ際に活躍します。
トラックローダーを使うメリット
トラックローダーは、マテハン機器として決して小さいものではありません。導入には費用や設置場所など準備が必要ですが、効率化が求められる現代の物流においては、さまざまなメリットが得られます。
- 積み込み時間の短縮
一度に複数のパレットを積み込むため、積み込み時間を大幅に短縮できます。これは運送業者にとってもメリットですが、製造・販売側にとってもリードタイムの短縮という大きなメリットにつながります。
- 省力化・省人化
車両の運転と荷役装置の操作が必要なフォークリフトでのピストン輸送に対し、トラックローダーは半自動操作による積み込みが可能です。また、1つのパレットごとに位置調整する必要もなく、楽に短時間で手間を掛けずに荷物の積み込みが可能です。
- コスト削減
積み込み時間の短縮と省人化はコスト削減につながります。また、荷運びのために何往復もする必要がなくなるため、フォークリフトの燃料費も削減することができるでしょう。
- 安全性の確保
人の感覚により運転できるという点はフォークリフトのメリットでもありますが、裏返すと人為的ミスの発生する可能性を秘めています。トラックローダーの使用は、フォークリフトの操作ミスによる事故や荷崩れ、周囲の人への危険も防止でき、安全性の確保にもつながるのです。
- 経営資源の有効活用
フォークリフトが積み込み作業に独占されることが減り、倉庫整理による効率化や在庫の徹底管理といった別の効果に反映されるでしょう。省人化とコスト削減、そして時間短縮は全て経営資源の有効活用につながります。
省人化においてトラックローダーは大きな魅力
複数のパレット積み荷物を一度に積み込めるマテハン機器、トラックローダーの魅力についてご紹介しました。トラックへの積み込み作業は、物流におけるマテハン機器の中でも長年マンパワーに頼る割合が大きかった部分です。これを省力化し、出荷効率を大きく向上させる設備、それがトラックローダーなのです。
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