【梱包道場】段ボールパレットの弱点とは?業務を効率化するためのパレットの活用法

【梱包道場】は、トヨコン社員・木村ラマヌジャンが、設計や素材など、梱包の基本的な知識について学んでいくシリーズです。
~ある日のトヨコン・豊川営業所~
ラマヌジャン「この前段ボール箱について教えてもらいましたけど、段ボールって箱だけじゃないんですね」
K先輩「どうしたんだ、何かあったのか?」
ラマヌジャン「すごく軽いパレットがあって、驚いてよく見たら段ボールだったんですよ!」
K先輩「ああ、段ボールパレットはコストやエコの視点から、最近需要が伸びているんだ」
ラマヌジャン「段ボールは万能ですね!」
K先輩「確かに段ボールにはメリットがあるけど、注意しなきゃならないこともあるぞ」
荷物の入出庫や保管時に幅広く使われてきたパレットは、運送業界や物流業界では必要不可欠な道具です。これまで多く普及していた木製パレットに代わり、最近関心が高まりつつある段ボールパレットについてご紹介します。
段ボールパレットの特徴 注目すべき弱点とは!?
段ボールパレットは、紙でできたパレットです。素材は紙ですが、軽量なものはもちろん、重量なものにも耐えられる特殊な構造でできています。木製パレットで必要だった燻煙処理(煙でいぶす殺菌方法)が不要なこと、軽量で使用後はリサイクルに回せること、温度による劣化が抑えられること、さらに紙のため安価なことといったメリットが段ボールパレットにはあります。
しかし、紙でできているため、水や湿気に弱いことが難点です。また、一点に重さが集中してしまうと耐久性が弱まるので、パレット全体にバランスよく荷物を積まなくてはなりません。
ラマヌジャン「なるほど~。湿気に弱いのは日本では不利かもしれないですね」
K先輩「ただ、軽くてリサイクルが簡単なのはやっぱり利点だな。今のところ規制もなくて通関がスムーズだし」
物流業界で使われている主なパレットの種類
物流業界では、段ボールパレット以外にもさまざまなパレットが使われています。
- プラスチック製パレット:耐久性や耐水性にも優れているが、破損した場合は廃棄処分になることが難点
- スチール製パレット:耐久性があるが、比較的汚れやすいことや高価であることが問題視されている
- アルミ製パレット:衛生的で軽くてサビがでない点が優れているが、あまり多く普及していないこと、比較的高価であることがデメリット
ラマヌジャン「パレットって結構いろいろあるんですね、木製とプラスチックと金属くらいしか知りませんでした」
K先輩「これ以外にも合板製パレット、鋼製パレット、シートパレットなんかがあるな」
ラマヌジャン(覚えられるかな……)
より仕事を効率化させるためのパレットの活用方法
現在、人材不足が懸念されている物流業界では、パレットの活用で問題解決を図ろうとしています。ドライバーは運転のほかに、荷物の積み降ろし作業を行わなくてはならない場合があります。大型トラックになると積み下ろし作業に数時間を要するため、かなりの重労働です。その点、段ボールパレットは軽量なので、物流コストや積み下ろし作業の軽減が期待できます。
また、パレットの素材にかかわらず、積み降ろし作業をパレットとフォークリフトですることによって、作業時間が大幅に短縮し、ドライバーの負担が軽くなります。短縮した時間を配送作業に充てることができるので、作業効率アップが見込めるでしょう。
物流企業がパレットを使用する際には、自社のものを使うことが多くあります。しかし、荷物を多く取り扱う時期は相応のパレットを準備しなくてはいけません。また、納入先へ自社のパレットを回収しに行く作業にも負担があります。ここで考えられるのがパレットのレンタルです。パレットを自社で持たないことで、納入先にパレットの回収へ行く手間が減ること、パレットの保管費用を削減することなどが期待できます。
K先輩「用途によってパレットを選ばなければならないから、一貫して段ボールパレットってわけにはいかないな」
ラマヌジャン「そろえるのは大変だし、レンタルって手もありますね。先輩ありがとうございました。DVDは自分で買う派だったけど、省スペース化とコスト削減のためにレンタルや動画配信も検討します!」
K先輩「話が変わってないか!?」
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参考:
- プラスチックパレットの耐用年数は意外と長い。素材別のメリットとデメリットと素材によって異なる耐久性について|物流用品.com
- (編集者註:材質から見たパレットの種類|JPR種類は現在リンク切れ)
- (編集者註:ダンボールパレット・紙パレットの特長|danboru.jpは現在リンク切れ)