商品を置くためのパレットは、物流を支える縁の下の力持ち的な役割を担います。荷役、輸送、保管のすべての作業に関わるものだけに、構造や材質をしっかりと選ぶことが大切です。現在はパレットにもさまざまな種類がありますが、省力化や効率化だけではなく、SDGsなど社会環境に配慮した選択が求められます。ここではパレットの材質について、種類とその特徴、用途別の選び方を解説します。
初めに物流用パレットの概要と形状について解説します。
物流現場で使われるパレットとは、一つの単位にまとめた商品を置くための台を指します。人手やフォークリフトなどの機械による荷役、輸送、保管のすべての段階において対応可能な構造をもっていることが特徴としてあげられます。持ち上げやすいように、商品を載せる面の両側にはフォークリフトのツメを差し込むための差込口があり、移動が容易です。
パレットを活用することで移動や搬送の際、より多くの貨物をまとめて荷役することが可能となります。パレットは積み上げるときには省スペース化に貢献し、また、各種作業時間の短縮や作業負荷の軽減が実現できます。パレットの詳細については、以下の記事でも紹介しています。併せてご覧ください。(関連記事:梱包材入門【パレット編】|株式会社トヨコン)
一般的に使用されているパレットの形状には、以下のタイプがあります。
先にあげたように、パレットにもさまざまな形状がありますが、材質としては以下の4つが主流となっています。
木製パレットは、歴史が古く世界中で最も普遍的に使用されている材質です。一般的には価格が安く、比較的商品がすべらない、補修が簡単といった利点があります。一方で昨今の木材不足の事情を受けて、価格の不安定化が課題となってきています。
金属製のパレットには、強度が高く耐久性があり、さまざまな形に造形しやすいというメリットがあります。デメリットとなるのが、比較的価格が高く、重量が大きくなりがちな点です。また、非常に丈夫ですが、破損が起きた場合には専門技術が必要となるため、補修が容易ではありません。パレットの仕様によっては、すべりやすい場合があり、積み重ねには適しません。
プラスチック製パレットには耐水性があり、何度でも洗えるので衛生的に使えるという特徴があります。成形を自由に行えて、軽量であり、着色がしやすいため用途別に見た目も変えられます。金属製よりも当たりが柔らかく、商品をいためないというのもメリットの一つです。プラスチック製パレットの素材には、ポリプロピレン、ポリエチレン、ABS樹脂、またはこれらと同様以上の品質をもつもの、および再生プラスチックが使用されます。
近年さまざまな形状や製品が登場し、注目されているのが紙を素材とするパレットです。強度面では他の材質に劣りますが、それほど重量のないものであればしっかりと保護して運搬ができます。ウッドショックによる木製パレット依存への懸念により、省資源の観点からも紙製パレットへの期待が大きく、今後もますます開発が進むことが予測されます。ウッドショックとパレットの関係については、以下の記事で詳細に解説しています。併せてご覧ください。
(関連記事:【SDGs思考の梱包資材】ウッドショックから考える輸送用パレット|株式会社トヨコン)
ひと口にパレットといっても、必要とされる素材や形状などが変わります。用途に合わせたパレットの選び方を解説します。
まず、該当するパレットをどの程度利用するのかを考えます。一度きりではなく、繰り返し使いたい場合には耐久性が大きなポイントです。
パレット選びではコストが大きなポイントとなりますが、材質の特性に合っていることがもっとも重要です。運搬という根本的な用途を考えると、商品にできるだけ影響のない形で運べるパレットを選ばなければなりません。また、物流における企業姿勢から、パレットを選ぶという視点も必要です。
パレットは物流現場に不可欠なものですが、輸送する商品や使用状況、荷役作業に合った材質選びをすることが大切です。パレットには材質だけではなく、大きさ・仕様によって無数の種類が存在します。パレットについての理解を深め、最適な選択をすることで物流の効率性や品質が格段に向上させられます。物流全体の見直しを図る際には、作業工程とともにパレットの適正化も視野に入れることをおすすめします。
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